認知症とは

認知症のイメージ画像

認知症は、正常に働いていた脳の機能が低下し、物事を記憶したり思考したりする能力に支障が生じてくる状態です。
これまでは問題なく行っていたことが急に出来なくなる、いつも歩いていた道が分からなくなる、大切な約束を忘れてしまうなどといった症状により、周囲の方は心配になります。ただしご本人には十分な自覚がないため、家族や地域の方々とのコミュニケーションに支障を来たすこともあります。

加齢に伴って認知症となるリスクも高まり、65歳以上の方では7人に1人ほどが何らかの認知症の状態にあると言われています。

このような症状にお気づきの方はご相談を

  • 物の名前が思い出せない
  • 財布やスマートフォンなど大切なものを頻繁に失くすようになった
  • 時間や場所の感覚が不確かになってきた
  • 何度も同じことを言ったり聞いたりする
  • 慣れている場所なのに道に迷うことがある
  • 薬の管理が出来なくなった
  • 以前は好きだったことや趣味に対する興味が薄れた
  • 鍋を焦がしたり水道を閉め忘れたりすることが目立つ
  • 財布を盗まれたと言って騒ぐことがある
など

認知症のタイプ

認知症には幾つかのタイプがあります。代表的なものはアルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症、脳血管性認知症です。それぞれの認知症は重複することもありますが、3種類の認知症で認知症の8割以上を占めるといわれています。同じ認知症でも、それぞれ原因が異なり、特徴的な症状や進行の仕方にも違いがあります。

アルツハイマー型認知症

アルツハイマー型認知症は、アミロイドβというタンパク質が脳に蓄積することにより神経細胞が減少し、脳の萎縮が進行する病気です。認知症の方の約6割を占めるといわれています。年齢が高くなるにつれて発症する方も増えますが、比較的に若い40~50歳代世代で発症する若年性アルツハイマー病も存在します。

主な症状には、忘れなどの記憶障害、時間や場所をうまく認識できなくなる見当識障害、計画的に物事を行うことができなくなる実行機能障害などです。

レビー小体型認知症

レビー小体というタンパク質の固まりが脳の神経細胞にできて、神経細胞を壊してしまうためにおきる病気です。レビー小体は大脳だけでなく、脳幹、末梢神経といった他の神経細胞にもできることがあり、それぞれの神経を壊してしまいます。
その結果身体の動きがぎこちなくなるパーキンソン症状や、神経の働きが上手く行かずめまいや立ちくらみといった自律神経症状を起こすことがあります。

脳血管型認知症

脳血管型認知症は、脳梗塞や脳出血などの脳血管疾患によって脳神経細胞が死んでしまい認知障害が起こる認知症です。一直線に病状が進行するのではなく、症状が良くなったり、悪くなったりを繰り返しながら段階的に症状が進行します。

認知症の治療について

認知症を根本的に治療する方法はまだ確立されていません。しかし、早期に発見し治療を開始することによって認知機能の低下を遅くしたり、妄想、幻覚、異常行動などの周辺症状を抑える効果が期待できます。

実際の治療は、薬物療法と非薬物療法に分かれます。アルツハイマー型認知症やレビー小体型認知症では、脳神経細胞が壊れることによって直接起こる症状を改善したり、周辺症状を抑える効果のある薬剤を使用します。それぞれの疾患によって使用する薬は異なります。

薬物療法

脳血管型認知症では、脳血管障害の再発によって悪化していくケースが多いため、周辺症状を抑える薬剤を使用すると同時に、高血圧、糖尿病、心疾患、脳梗塞などのリスクを減らすために薬剤を使用します。

非薬物療法

認知症に共通する非薬物療法として、認知機能が低下することで起こる生活場面での負担を軽減する必要がありその方法を考えることが大切です。
残念ながら認知症は加齢の影響もあり、悪化を遅らせることが出来ても元に戻るまでに改善される方は決して多くありません。
衰える不安や自らのふがいなさに自暴自棄になってしまう方も多く、介護負担や心理的な負担は時に抱えきれないほど大きくなることがあります。日本全体の問題ですが、介護をする人手が不足していたり、介護する方も高齢になっていることが多く、病気として扱うだけでなく、支える方が倒れてしまわないよう本人と家族の支援を行っていきます。

井土ヶ谷メンタルクリニック
診療内容
不眠症 うつ病 躁うつ病 統合失調症
パニック障害 社交不安障害 強迫性障害 適応障害 自律神経失調症 ADHD(注意欠如・多動症)
診療対象年齢
原則、18歳以上(高校生卒業)とさせていただきます。但し、症状がわからず、紹介状を記載して他院を紹介する可能性がございますことをご了承いただいた方は、症状によっては18歳未満を診察することも可能ですので、お電話にてご相談ください。
院長
諸井 振吾
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